チュートリアル 4448

エネルギー使用量の計算:コストを知って節約を促進

筆者: Moe Rubenzahl

要約: 消費者は、多くの場合、電子機器が消費するエネルギーのコストを知りません。実際、電気料金はときに、1年以内に機器の購入価格を上回るのです! 簡単な計算で機器のエネルギーコストを明らかにして節約を促進することができるようにします。このアプリケーションノートでは、エネルギーコストを正確に計算する方法について説明した上で、これを簡単に計算することができるオンライン計算を紹介します。

エネルギー使用量の監視が重要である理由

専門家は、気候変動、公害、およびエネルギー消費に対処する最も有効な方法が、使用するエネルギーの削減であることを認めています。「ワットを消費しない」ということが、常に最も安くつく動力源であり、新しい発電装置を作るよりもコストははるかに安くなります。これは、新しい発電装置が従来の装置であっても、あるいは代替のエネルギー源を使用する場合であっても同じです。

ステップ1は認識することです。電力の節減について考えることです。当然ながら、消費者としては冷蔵庫や暖房炉などの大型電化製品について考えます。職場では、照明、デスクトップコンピュータ、および工場施設について検討します。けれども、より小型の機器でほとんど1日中動作するものは、実際には、密かに多くのエネルギー量を消費している可能性があります!

マキシムのCEOは、自宅のメディアサーバの電気代が年間473ドル(米国ドル)かかっていることがわかり驚きました。1年を超えると、機器の電力コストが購入価格を上回るのです! 消費者および技術者として、これらの機器の設計者がエンドユーザのエネルギーコストを真剣に検討しているのかどうか疑問に思われます。

エネルギー使用のコストを知ることによって節約が促進されます。環境に良好な優れたデザインを選択することで、多くの場合、大きな犠牲を払うことなく、われわれ自身の無駄をなくして消費者のお金を節約できることは明らかです。

エネルギーコストの計算

すべての技術者が知っているように、エネルギーの計算は簡単です。電気エネルギーの単位は、キロワット時(kWh)で、消費電力(キロワット単位、kW)に、その電力を消費した時間数を乗算することで求められます。この値にkWh当りのコストを乗算して、全エネルギーコストが得られます。
全エネルギーコスト = (ワット単位の消費電力/1000) x 稼動時間 x kWh当りのコスト
マキシムのエネルギーコストの計算で簡単に計算することができます。

Figure 1. Energy cost calulator.

エネルギー計算は簡単ですが、検討すべきいくつかの変動要素があります。以下について明らかにしてください。
  • 変動電力料率
  • 表示電力と実際の電力の差異
  • 1日あたりの機器の稼動時間
  • 各稼動モード(たとえば、稼動や待機)

変動料率

ほとんどの地域で、エネルギーコストは一定ではありません。住宅での料率は多くの場合、「段階式」になっています。この使用量が多いほど支払いも多くなります。時刻別に課金する電力会社もあり、オフピーク時には料率が低くなります。

最高の使用料率(すなわち、最高の「段階」)でのコストを計算する必要があります。これはkWh当りの支払いになり、現在の使用量に対してこれを加算または減算します。使用量を減らすとこの総額を節約することができるのです。米国における住宅の料率の全国平均は、11.5セント/kWh (2008年11月、米国エネルギー省の数値)ですが、追加のkWhごとに、36セント以上を支払う場合があります! 料率を知るには、電気料金の請求書を見るか、あるいは電力会社のウェブサイトを確認してください。

料率がピークとオフピークの間で変化する場合は、1日の時間帯も考慮する必要があります。

米国における電気の使用量とコストに関する詳細は、Energy Information Administration (英語のみ)をご覧ください。

消費電力

次に、機器がどの程度電力を使用するかを知る必要があります。最も正確な方法は、電力計(米国では20~60ドルで入手可能)で使用量を測定することです。

代わりの方法として、製品のラベルを見て知ることもできます。ただし、ラベルの表示は最大電力を示しているため、ほとんどの場合、あまり正確ではありません。多くの機器が消費する量は、ラベルに示す値よりもはるかに少なくなります。電球などの固定電力の機器については、ラベルは正確です。

最終的に、コンピュータのディスプレイなど、付属物について計算することも忘れないでください。

ワット単位の使用量を計算するには、以下の数式を使用する必要があります。
電力(ワットW) = 電流(アンペアA) x 電圧(ボルトV)
例として、定格が2.5Aで、米国の家屋の電流(120V)で動作する機器の使用量は、2.5 x 120 = 300Wとなります。

稼動時間とモード

最大負荷で1日24時間稼動する機器もあります。多くの機器は、「オフ」でも電力を使用します。充電する機器を充電器から外しても、充電器がプラグに差し込まれたままであれば、特に旧型デザインの充電器は、電力を消費し続けます。

メディアサーバは特に浪費の多い機器です。サーバがアイドルのときでさえ、ディスクが回転し、すべての電源が全出力で稼動するからです。

使用状態に応じて消費電力が変わる機器があります。たとえば、コーヒーポットを考えてみましょう。ポットは10分間だけ800Wを使用した後、1時間のポット加熱モードに移り、消費する電力はごくわずかになります。1日にポット1杯のコーヒーを作る場合、使用量は1日当り0.133kWh、すなわち1ヶ月当り4kWhになります。このエネルギーコストは、1ヶ月でちょうど40セントです。

スリープモードでは、コンピュータの使用電力は少なくなります。1日中点いている25Wの照明は、朝に40秒使用する1500Wのトースターよりも使用電力が多くなります。

デューティサイクル

最後に、1日を通して使用量が変動する機器のデューティサイクルを考えてみましょう。サーモスタットで動作するヒーターは、オンのときだけ電力を消費します。

二次的な影響

空調管理された空間では、エネルギーの無駄遣いによってコストが2倍になります! 冷却された室内で生成された過剰なワット数のエネルギーがエアコンの負荷を増大します。この計算は難しいのですが、頭に入れておくことでエネルギーの節約作業の優先順位を決めるのに役立ちます。

節減する電力

どの機器が最もエネルギーを消費するかがわかると、消費を削減する方法が見つかります。ほとんどの場合、最大の節減方法は、実際には必要でない機器を単に取り除くということです。

最も簡単な節減方法は、実際に使用していない機器、特に1日中動作しているメディアサーバや照明のような機器の電源を切ることで実現することができます。プリンタなどの計算装置は電源を切ることができます。電源タップとタイマー(またはホームオートメーションのコントローラ)によって使用していない製品の電源を落とすことができます。ただし、注意してください。電源タップを使用して電源を落とすということは、ちょうど機器のプラグを抜くのと同じことになります。電源スイッチを使用しないでたびたび電源を落とすと、機器が故障したりデータが消失したりするおそれがあります。

多くの場合、旧型の装置を置き換えることでお金を節約することができます。周りのすべての電子機器について検討し、電力を最も使用するものをよく観察してください。次にエネルギー計算を使用し、よりエネルギー効率の高い機器に置き換えることで、どの程度の節減が可能かを算出してください。