チュートリアル 4149

DC-DCコンバータへマージニング機能を追加する方法

筆者: Brian Vasquez

要約: このアプリケーションノートは4チャネル可変電流DACのDS4404 (または2チャネルバージョンのDS4402)に接続してDC-DCコンバータにマージニング機能を追加する方法がどのように容易であるかを説明します。

このアプリケーションノートは4チャネル可変電流DACのDS4404 (またはDS4404の2チャネルバージョンのDS4402)をDC-DCコンバータ回路に接続してマージニング機能を追加する方法を示します。

図1の回路はDS4404を既存の設計に組み入れる簡単な方法を示しています。DS4404はDC-DCコンバータのVOUTが調整可能なようにフィードバックノード(点線で示しています)に追加されます。電源投入したとき、DS4404の出力電流は0A (ハイインピーダンスを示します)であり、DS4404がI²Cを通して書き込まれるまで、基本的にDS4404はトランスペアレントです。

図1. DS4404のDC-DCコンバータのフィードバック回路への接続
図1. DS4404のDC-DCコンバータのフィードバック回路への接続

実例のために以下の仮定をします(DS4404とは関係ありません)。

VIN = 3V~5.5V
VOUT = 1.8V (所望の公称出力電圧)
VFB = 0.6V (DS4404のVREFと混同しないでください)

VFBの値はDC-DCコンバータのデータシートを参照してください。この電圧がDS4404のデータシートで規定されたOUTxの電圧範囲内にあることを確認することが重要です(VOUT:SINKおよびVOUT:SOURCE)。最後に、DC-DCコンバータのFB端子の入力インピーダンスを確認することも重要です。ここでの例はそれがハイインピーダンスであると仮定しています。

VOUTに±20%のマージニングを追加するためにDS4404を使用すると仮定します。すると、次のようになります。

VOUTMAX = 2.16V
VOUTNOM = 1.8V
VOUTMIN = 1.44V

VOUTの公称値であるVOUTNOMを生じるRTOPとRBOTTOMの必要な関係を決定することから始めます。ここで、IDS4404 = 0Aです。



RTOPを解いて、次の式が得られます。

Equation 1

したがって、この例では次の結果となります。



VOUTをVOUTMAXまで増加させるために要する電流のIDS4404は、FBノードに電流を加算することによって得られます。

Equation 2

この式はRBOTTOMに対して式1 (Eq.1)を解くことによって簡単になり、これを代入します。



またはマージンをパーセントで表すと、次の式が得られます。

Equation 3

ここでマージン= 0.2で、この例では±20%のマージニングになります。

しかし、RTOPおよびRBOTTOMを計算するためにこの関係を使用する前にフルスケール電流のIFSを選択しなければなりません。

DS4404のデータシートに従えば、フルスケール電流は精度とリニアリティが保証されるためには、0.5mA~2.0mA (DS4404のデータシートではIOUT:SINKおよびIOUT:SOURCEとしてシンク電流またはソース電流であるかに従って、仕様化されています)にする必要があります。残念ながら、理想的なフルスケール電流を計算する1つの式はありません。アプリケーションごとにフルスケール電流は異なります。フルスケール電流の選択に影響する項目には、望ましいステップ数、ステップの大きさ、およびRTOPおよびRBOTTOMの値があります。同様に、特定のマージンのパーセント値に対応して特定のレジスタの設定値を所望する場合の倍数があります。いずれにしても、個々のアプリケーションに対する理想的なフルスケール電流の選択は通常、任意にフルスケール電流を選択して何回かの繰り返し計算を行って、その後でRTOP、RBOTTOM、RFS、およびステップサイズを計算します。その後、フルスケール電流を計算したら、フルスケール電流を選択して調整するか、または幾つかの抵抗値を標準の抵抗値になるよう調整します。

元の例に戻り、RTOPを計算するためにIFS = IDS4404とします。このことによってVOUTNOM~VOUTMAXまでの31ステップおよびVOUTNOM~VOUTMINの各31ステップが得られ、これはこの場合の例にとって充分です。

この代わりに、IFSを任意に選んで仕様化した範囲のセンター(1.25mA)に選定してからすべての計算を実行することができます。この代わりに、参考として、レンジのエンドポイントの計算を行います。

したがって、IFS = IDS4404 = 0.5mAとなります。

式3 (Eq.3)を用いて、RTOPについて解くと、



その後、RFSはDS4404のデータシートで与えられた式と、同様にDS4404のデータシートにあるVREFを用いて計算されます。



最後に、完成するために、DS4404の出力電流をレジスタ設定値の関数として決定することができます。



:ここで設定したレジスタの値にはシンクまたはソースを決定する極性ビットは含まれていません。極性ビット= 0の場合は、DS4404の電流はシンクし、VOUTはVOUTMAXまで増加します。極性ビット= 1の場合は、DS4404は電流をソースし、VOUTはVOUTMINまで減少します。

L同様に、IFS = IDS4404 = 2.0mAとなります。



2つのケースでRTOPとRBOTTOMを比較すると、IFS = 0.5mAの方が魅力的であることが分かります。それは抵抗値がより大きいからです。

同様の記事が2008年9月18日のEDNウェブサイトに掲載されています。
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