アプリケーションノート 3956

MAX2010を360MHzで動作させるための変更


要約: このアプリケーションノートでは、標準のMAX2010 (可変RFプリディストータ)のEVキットに簡単な変更を加えて、その動作周波数を360MHzに最適化する方法を示します。デフォルトでは、このプリディストーション用コンポーネントは500MHz~1100MHzでの動作を規定されています。しかし、標準のMAX2010のEVキットに少数の変更を加えることによって、その動作をより低い周波数での動作に最適化することが可能です。

変更点の概要

位相セクションの入力および出力の整合に簡単な変更を与えることによって、MAX2010可変RFプリディストータの周波数範囲を500MHzよりも下に拡張することができることが、実験によって明らかになりました。これらの変更は、位相セクションだけに関係するものであることに注意してください。利得セクションについても同様の変更が可能かも知れませんが、クラスABアプリケーションの場合、MAX2010の位相伸張だけを利用することによって最良の結果が得られます。

標準のMAX2010のEVキット(図1)を使用して、360MHzにおいて最高の性能を引き出すため、以下の部品を変更します。

C1:100pFから330pFに変更
C11:2.2pFから5.6pFに変更
L1、L2:5.6nHから19nH (Coilcraft 0402CS-19NXJB)に変更
C12:2.2pFから5.6pFに変更
C10:100pFから220pFに変更

Figure 1. MAX2010 EV kit schematic.
図1. MAX2010のEVキットの回路図。

変更後の360MHzにおける位相伸張特性

図2のグラフは、前項で概説した変更を用いた後に360MHzで可能になる、標準的な位相伸張を示すものです。

Figure 2. MAX2010 phase-expansion characteristics at 360MHz.
図2. 360MHzにおけるMAX2010の位相伸張特性。

360MHzにおける入力整合特性

Figure 3. MAX2010 input match at 360MHz.
図3. 360MHzにおけるMAX2010の入力整合。

360MHzにおける出力整合特性

Figure 4. MAX2010 output match at 360MHz.
図4. 360MHzにおけるMAX2010の出力整合。