アプリケーションノート 3809

DS192xロガーのデータをOneWireViewerからExcelにエクスポートする


要約: このアプリケーションノートでは、温度/湿度ロガーのThermochronでログ記録した温度/湿度データをエクスポートした後、Microsoft Excelにデータをインポートしてグラフを作成する方法について説明します。DS1921Gを使用してこのプロセスを説明します。

はじめに

このアプリケーションノートでは、OneWireViewerを使用して、すべてのiButton®温度/湿度データロガー(DS1921G、DS1921H、DS1921Z、DS1922L、DS1922T、およびDS1923)からデータをエクスポートするプロセスについて説明します。その後、このデータをMicrosoftのメモ帳やワードパッドにインポートし、テキストファイルとして保存します。次に、このテキストファイルをMicrosoft Excelのスプレッドシートにインポートし、印刷可能なグラフを作成します。

このアプリケーションノートの情報を利用するには、OneWireViewerおよびMicrosoft Excelの操作についての知識が必要です。OneWireViewerは、Java®ベースのソフトウェアパッケージで、PCでマキシムの1-WireおよびiButtonデバイスを調べられます。ソフトウェアのダウンロード、インストール、そして使用方法については「OneWireViewerユーザーガイド」をご参照ください。

ソフトウェアの画面例は、DS1921G iButtonのデータを示していますが、データロガー間の違いについては、本文で説明しています。DS1921HとDS1921ZのウィンドウはDS1921Gによく似ています。

方法

  1. 必要なiButtonのPC接続ハードウェアを取り付けます。このハードウェアは、1-Wireアダプタ(PCの予備ポートに接続)と、Blue Dotレセプタ(1-Wireアダプタに接続。読取り/書込み用のiButtonを保持)を組み合わせたものです。
  2. OneWireViewerを起動し、レセプタにiButtonを配置します。
  3. Device List(デバイスリスト)から適正なROM ID番号を選択します(図1)。
  4. DS1921Gの場合、Thermochronタブをクリックし、Thermochronサブビューアを開きます。その他のデータロガーの場合、この画面にはThermochronタブがありません。代わりに、Mission (ミッション)タブをクリックし、Mission (ミッション)サブビューアを開きます(図1には図示されていません)。

    図1. Thermochronビューアの画面
    図1. Thermochronビューアの画面

  5. Command (コマンド)ウィンドウで、Fahrenheit (華氏)またはCelsius (摂氏)のいずれかを選択します。
  6. DS1921Gの場合、「Is Mission Active? (ミッションは有効ですか?)」で「true (はい)」が表示されたら、Disable Mission (ミッションを無効にする)ボタンをクリックして、ミッションを停止します。その他のデータロガーの場合、質問は「Mission in Process? (ミッションは処理中ですか?)」となります。
  7. 図1の画面には、2つのタブ列(上の列と下の列)があります。下の列の「Temperatures (温度)」タブを選択します。このタブは、Thermochronの温度対時間のログをグラフで表示します(図2)。

    図2. Thermochronの温度対時間のグラフ
    図2. Thermochronの温度対時間のグラフ

  8. グラフ上にマウスのポインタを置いて右クリックします。
  9. 「Copy Data to Clipboard with Labels (クリップボードにラベル付きでデータをコピー)」の行を選択し、その行をクリックして、クリップボードにデータを保存します(図3)。

    図3. データのグラフが表示されると、マウスを右クリックするだけで、データをクリップボードにコピーすることができます。
    図3. データのグラフが表示されると、マウスを右クリックするだけで、データをクリップボードにコピーすることができます。

  10. メモ帳またはワードパッドのいずれかを使用して、テキストファイルを開きます。
  11. クリップボードから貼り付けて、ファイルを保存します。欧州の番号形式(たとえば77,0)を使用している場合は、このアプリケーションノートの最後にある注1を参照してください。
  12. Excelプログラムを起動します。
  13. Excelの「File (ファイル)」ドロップダウンメニューから「Open (開く)」を選択します。テキストファイルを保存したディレクトリを閲覧し、「Files of type: (ファイルの種類:)」ウィンドウを「All Files (*.*) (すべてのファイル(*.*))」に変更します。
  14. 保存したテキストファイルを選択し、「Open (開く)」ボタンを選択します。Text Import Wizard (テキストファイルウィザード)が表示されます(図4)。
  15. 「Delimited (区切られたデータ)」ボタンがオンになっていることを確認してから「Next (次へ)」ボタンを選択します。

    図4. Text Import Wizard (テキストファイルウィザード)は、次に進む前に、テキストデータが区切られたデータであることを指定するように求めます。
    図4. Text Import Wizard (テキストファイルウィザード)は、次に進む前に、テキストデータが区切られたデータであることを指定するように求めます。

  16. 表示されるDelimiters (区切り文字)ウィンドウで、「Comma (カンマ)」または「Semicolon (セミコロン)」ボックスのみがオンになっていることを確認します(図5)。次に、「Next (次へ)」ボタンを選択します。

    図5. データをExcelにスムーズに取り込むには、カンマまたはセミコロンを使用して、ファイルの区切り文字を正しく設定することが重要です。
    図5. データをExcelにスムーズに取り込むには、カンマまたはセミコロンを使用して、ファイルの区切り文字を正しく設定することが重要です。

  17. 「Column data format (列のデータ形式)」ウィンドウから、「Date: (日付:)」ボタンをオンにして適切な形式を選択します。次に、「Finish (完了)」ボタンを選択します(図6)。

    図6. 正しい日付形式を選択することが重要です。正しい形式を選択しなかった場合、データが正しくインポートされません。
    図6. 正しい日付形式を選択することが重要です。正しい形式を選択しなかった場合、データが正しくインポートされません。

  18. 列の幅を変更する必要があるなど、個人の好みに合わせて、その他の一般的な変更をExcelで行います。ただし、生データは、グラフを作成することができるよう適正な列にあります。


データ形式

インポートされたデータの最初の列は、ロガーからダウンロードされた日付と時刻の情報です(図7)。

図7. データをExcelにインポートすると、列Aは、データをダウンロードした日付と時刻を表示します。
図7. データをExcelにインポートすると、列Aは、データをダウンロードした日付と時刻を表示します。

列Bは、Celsius (摂氏)またはFahrenheit (華氏)を表すCまたはFが記載されています。この列は削除することができます。

図8. 列Bが温度データを表示します。
図8. 列Bが温度データを表示します。

列Bの摂氏または華氏の識別子を削除すると、2番目の列(すなわち列B)は温度情報になります(図8)。

グラフ作成

  1. グラフを作成するには、グラフの日付と時刻の最初の項目に移動します。そのセルを選択します。Excelファイルの数式バーのデータの前に、スペースを置く必要があります(図9)。

    図9. そのセルを選択した後、日付と時刻の前にスペースを挿入する必要があります。
    図9. そのセルを選択した後、日付と時刻の前にスペースを挿入する必要があります。

  2. グラフを作成するログデータを選択し、時刻と温度の両方の列を強調表示します(図10)。

    図10. 時刻と温度のデータを選択してグラフの作成を開始します。
    図10. 時刻と温度のデータを選択してグラフの作成を開始します。

  3. 次に、「Insert (挿入)」メニューで「Chart (グラフ)」を選択します(図11)。

    図11. データを強調表示した後、グラフ形式を選択する必要があります。
    図11. データを強調表示した後、グラフ形式を選択する必要があります。

  4. 表示されるChart Wizard (グラフウィザード)から、必要なグラフの種類を選択します。通常、ログデータには、Line (折れ線)グラフが効果的です(図12)。

    図12. Chart Wizard (グラフウィザード)には、グラフ形式として複数の選択肢があります。通常、Line (折れ線)グラフが効果的です。
    図12. Chart Wizard (グラフウィザード)には、グラフ形式として複数の選択肢があります。通常、Line (折れ線)グラフが効果的です。

  5. グラフの例が表示されます。これによって、データの範囲を確認し、設定することができます(図13)。

    図13. グラフの例が表示されるため、データをプレビューして確認することができます。
    図13. グラフの例が表示されるため、データをプレビューして確認することができます。

  6. グラフのオプションを追加します。この例では、タイトルとラベルを追加します(図14)。

    図14. グラフに追加するタイトルとラベルを決定します。
    図14. グラフに追加するタイトルとラベルを決定します。

  7. Chart Wizard (グラフウィザード)の最終ステップ(ステップ4)では、スプレッドシートにグラフを配置する場所を設定します(図15)。

    図15. スプレッドシートでグラフをどこに配置するかを選択し、グラフを完成します。
    図15. スプレッドシートでグラフをどこに配置するかを選択し、グラフを完成します。

    この結果に満足し、他に変更を行わない場合は、Finish (完了)ボタンをクリックします。グラフが作成されます(図16)。

    図16. Finish (完了)をクリックすると、Thermochronデータのグラフが表示されます。
    図16. Finish (完了)をクリックすると、Thermochronデータのグラフが表示されます。

    注1. 欧州の番号形式(たとえば77,0)および摂氏の目盛を使用している場合、テキストファイルを開きます。「Edit (編集)」メニューから「Replace (置換)」を選択します。「Find what (検索する文字列)」ウィンドウに「M,C,」を入力した後、「Replace with (置換後の文字列)」ウィンドウに「M;C;」を入力します。「Replace All (すべて置換)」ボタンをクリックします。華氏を使用している場合、「Find what (検索する文字列)」は「M,F,」、「Replace with (置換後の文字列)」は「M;F;」です。その後、テキストファイルをインポートするときに、Delimiter (区切り文字)としてSemicolon (セミコロン)を選択します。