アプリケーションノート 3240

-62/-75dBcのACPRで+22dBmを出力するPHSパワーアンプ


要約: このアプリケーションノートでは、パーソナルハンディホンシステム(PHS)用のパワーアンプについて説明し、回路設計とベンチテストのデータを提供します。この設計では、3.0Vの電源電圧から160mAの消費電流を使用して、+22dBmの出力電力を供給します。このパワーアンプは、1.9GHzで+31dBの利得を実現し、また-62dBcと-75dBcのサイドローブ抑制を達成しています。これは-55dBcと-60dBcというPHSのマスク要件を上回るものです。EVM寄与分は+22dBmでわずか2.5%に抑えられています。

MAX2247 SiGeパワーアンプは、当初、WLAN 802.11b及び802.11gアプリケーションで使用することを目的に設計されました。しかし、その優れた利得、電力、及び直線性によって、MAX2247は他のアプリケーションにも適しています。このアプリケーションノートは、MAX2247を使用したPHS (パーソナルハンディホンシステム)アプリケーション用のアプリケーション回路と、これを裏付けるベンチテストデータを提供します。

MAX2247パワーアンプは、1.5mm × 2.0mmの超小型UCSP™パッケージで提供され、基板スペースとコストを削減しています。このPAは、ロジックレベル制御のシャットダウン機能を内蔵しており、消費電流を0.1µA以下に低減しています。また、このPAはバイアス電流を調整する機能を備えており、消費電流とACPRとのトレードオフでの調整を容易に実施する手段を提供しているということです。このPAは、3.0V~4.2Vの電源範囲で動作する単一セルのリチウムイオンアプリケーション用に設計されています。デバイス情報の詳細については、MAX2247データシートを参照してください。また、レイアウトファイルとデバイス情報の詳細については、マキシム()にお問い合わせください。(英語にてご質問ください。)

表1. MAX2247を使用したPHSの性能
VCC = 3.0V、f = 1.9GHz、TA = +25C、IBIAS = 65mA
変調 = PHS π /4 QPSK
Parameter Performance
Output Power 22.0dBm
Supply Current 160mA
Shutdown Supply Current 0.1µA
Gain 30.9dB
ACPR (600kHz offset ±100kHz) -62.2dBc
ACPR (900kHz offset ±100kHz) -75.2dBc
Error Vector Magnitude (EVM) (Total EVM = 3.0%, PHS Source EVM = 1.7%) 2.5%
2nd-Order Harmonic Level -27dBc
3rd-Order Harmonic Level -51dBc

表2. MAX2247を使用したPHSのACPR性能対電源電圧
POUT = +22dBm、f = 1.9GHz、TA = +25C
SupplyVoltage (V) Adjacent Channel Power Ratio (dBc)
600kHz ±100kHz 900kHz ±100kHz
3.0 -62.2 -75.2
3.6 -63.5 -74.0
4.2 -63.9 -75.1

図1. MAX2247を使用したPHSの出力スペクトル(+22dBmの出力電力時)
VCC = +3.0V、ICC = 160mA、f = 1.9GHz、TA = +25C
図1. MAX2247を使用したPHSの出力スペクトル(+22dBmの出力電力時)
VCC = +3.0V、ICC = 160mA、f = 1.9GHz、TA = +25C


図2. MAX2247を使用したPHSのEVM (+22dBmの出力電力時)
VCC = +3.0V、ICC = 160mA、f = 1.9GHz<br>
PHS信号源のEVM = 1.7%
図2. MAX2247を使用したPHSのEVM (+22dBmの出力電力時)
VCC = +3.0V、ICC = 160mA、f = 1.9GHz
PHS信号源のEVM = 1.7%


図 3. MAX2247 PAを使用したPHSの高調波レベル
POUT = +22dBm、VCC = +3.0V、ICC = 160mA、f =
1.9GHz
図 3. MAX2247 PAを使用したPHSの高調波レベル
POUT = +22dBm、VCC = +3.0V、ICC = 160mA、f = 1.9GHz


図4. MAX2247を使用したPHSのバースト伝送の過渡応答
POUT = +22dBm、VCC = +3.0V、ICC = 160mA、f = 1.9GHz
図4. MAX2247を使用したPHSのバースト伝送の過渡応答
POUT = +22dBm、VCC = +3.0V、ICC = 160mA、f = 1.9GHz


図5. MAX2247 PAを使用したPHSの入力リターンロス及び利得
POUT = +22dBm、VCC = +3.0V、ICC = 160mA、f = 1.9GHz
図5. MAX2247 PAを使用したPHSの入力リターンロス及び利得
POUT = +22dBm、VCC = +3.0V、ICC = 160mA、f = 1.9GHz


図6. MAX2247を使用したPHSの+22dBmパワーアンプ回路図
図6. MAX2247を使用したPHSの+22dBmパワーアンプ回路図

図7. +22dBを得るために1.9GHzのPHS用に最適化されたMAX2247 EVキット
図7. +22dBを得るために1.9GHzのPHS用に最適化されたMAX2247 EVキット