システムボード 5512
Riverside (MAXREFDES8#):3.3V入力、12V (15V)出力絶縁型電源
はじめに
Riversideデザイン(MAXREFDES8#)はHブリッジトランスドライバ(MAX256)およびロードロップアウト(LDO)リニアレギュレータ(MAX1659)を使って、3.3V電圧入力から12V (15V)の出力絶縁型電源を生成します(図1)。この汎用の電源ソリューションは各種の絶縁型電源アプリケーションで使用することができますが、主な対象は産業用センサー、産業オートメーション、プロセス制御、および医療アプリケーションです。 | ![]() 画像の拡大 (JPG) |
図1. Riversideサブシステムデザインのブロック図
特長 |
アプリケーション |
|
|
はじめに
Riversideデザイン(MAXREFDES8#)はHブリッジトランスドライバ(MAX256)およびロードロップアウト(LDO)リニアレギュレータ(MAX1659)を使って、3.3V電圧入力から12V (15V)の出力絶縁型電源を生成します(図1)。この汎用の電源ソリューションは各種の絶縁型電源アプリケーションで使用することができますが、主な対象は産業用センサー、産業オートメーション、プロセス制御、および医療アプリケーションです。 | ![]() 画像の拡大 (JPG) |
図1. Riversideサブシステムデザインのブロック図
特長 |
アプリケーション |
|
|
ハードウェアの詳細
Riversideサブシステムリファレンスデザインは、3.3V DC電源で動作します。HブリッジトランスドライバのMAX256は、約475kHzでスイッチングし、Halo®Electronics社製のトランスTGM-H281NFを使用して、1:2.6の巻数比の1次側を駆動します。トランスの2次側は、AC出力をDC出力に整流する電圧ダブラに接続されます。LDOのMAX1659は、電圧を12Vに安定化します。ツェナーダイオードD3は、LDOの入力電圧を16.1V以下に維持することによってLDOを保護します。
入力電源は、Pmod対応コネクタJ1から、またはEXT_+3.3VおよびDGNDコネクタに接続された外部電源から供給可能です。このリファレンスデザインの出力電圧を変更する場合は、単にLDOのフィードバック抵抗(R2、R3)を変更してください。
MAX1659 LDOの出力電圧は、次式によって設定されます。
VOUT = VSET × (1 + R2/R3)
ここで、VSET = 1.21Vです。
たとえば、15V出力のアプリケーションの場合は、R2を187kΩに変更し、R3を16.2kΩに変更してください。出力電圧リップルに敏感なアプリケーションでは、LDOの入力の前にローパスLC pi-フィルタを追加することができます。
この設計で使用している絶縁トランスは、絶縁電圧が1500VRMSです。UL 60950およびEN 60950によって認定されており、「機能的」絶縁クラスに分類されます。
クイックスタート
必要な機器:
- Riverside (MAXREFDES8#)ボード
- 3.3V 1A電源
- デジタル電圧メーター1つ
手順
Riversideボードは完全実装および試験済みです。以下の手順に従いボード動作を確認してください。
- ジャンパJU1のシャントを1~2の位置に置いてください。
- 電源の正端子をEXT_+3.3Vコネクタに接続してください。
- 電源の負端子をDGNDコネクタに接続してください。
- 電圧計の正端子を+12Vコネクタに接続してください。
- 電圧計の負端子をGNDコネクタに接続してください。
- 電源をオンしてください。
- 電圧計を使って出力電圧を測定してください。
実験室での測定結果
Riversideデザインのテストを、12Vと15Vの2つの出力電圧レールについて行いました。他の電圧レールは、R2およびR3の抵抗値を変更することによって実現可能です。
12V出力用に設定した場合、この回路は約165mAの最大負荷電流を供給可能です。15V出力用に設定した場合、この回路は約60mAの最大負荷電流を供給可能です。
より大きい最大負荷を実現するには、入力電源電圧を高くするか、またはトランスの巻数比を適切に増大させる方法があります。詳細についてはMAX256のデータシートを参照してください。電力効率を図2および図3に示します。
![]() 図2. 12V出力での電力効率と電流負荷の関係 |
![]() 図3. 15V出力での電力効率と電流負荷の関係 |
出力ノイズは出力電圧の0.5%を大幅に下回っています。ノイズは主としてMAX256のスイッチングパルスによるものです。図4および図5は、それぞれ12V出力と15V出力の場合の無負荷でのノイズを示しています。図6および図7は、それぞれ12V出力と15V出力の場合の最大負荷でのノイズを示しています。
![]() 図4. VOUT = 12V、IOUT = 0mAでのノイズ |
![]() 図5. VOUT = 15V、IOUT = 0mAでのノイズ |
図6. VOUT = 12V、IOUT = 165mAでのノイズ |
![]() 図7. VOUT = 15V、IOUT = 60mAでのノイズ |
HaloはHalo Electronics, Inc.の登録商標です。
PmodはDigilent Inc.の商標です。
クイックスタート
必要な機器:
- Riverside (MAXREFDES8#)ボード
- 3.3V 1A電源
- デジタル電圧メーター1つ
手順
Riversideボードは完全実装および試験済みです。以下の手順に従いボード動作を確認してください。
- ジャンパJU1のシャントを1~2の位置に置いてください。
- 電源の正端子をEXT_+3.3Vコネクタに接続してください。
- 電源の負端子をDGNDコネクタに接続してください。
- 電圧計の正端子を+12Vコネクタに接続してください。
- 電圧計の負端子をGNDコネクタに接続してください。
- 電源をオンしてください。
- 電圧計を使って出力電圧を測定してください。