リモートチューナ技術

従来の車載ラジオヘッドユニットは複雑で、設計上の重大な課題となっています。ヘッドユニットは複数のチューナを収容する必要があり、アンテナからの複数のケーブルが必要です。密集した電子回路によって熱が発生するため、ヒートシンクの使用が必要になり信頼性が低下する場合があります。受信したアナログ信号がアンテナからヘッドユニットに伝送される間にノイズが混入します。さらに、従来のヘッドユニットはモノリシックな性質を備えているため、ラジオの機能に何らかの変更を加えるには、少なくとも部分的にヘッドユニットを再設計する必要があります。

マキシムのリモートチューナアーキテクチャは、ヘッドユニットの設計を簡素化するとともに、ラジオの信号クオリティを向上させ、コスト、重量、および消費電力を削減します。チューナはヘッドユニット内ではなく、アンテナの近くに配置されます。受信した信号はシリアライズされ、単一の同軸ケーブルでヘッドユニットに送信されます。この同軸ケーブルは、I2C通信および電源も提供します。その結果、より小型、低発熱のヘッドユニットが実現し、ケーブル数が大幅に削減されます。デジタル信号は環境ノイズに対する耐性が高いため、信号クオリティおよび弱い信号の受信が向上します。リモートユニットアーキテクチャのもう1つの特長は、スケーラビリティです。ヘッドユニットの設計を変更することなく、非常に容易にバックグラウンドスキャンおよびフェーズダイバーシティ用のチューナを追加することができます。

さらに、マキシムのRF to Bits®ラジオチューナICは、ベースバンド処理をシステムオンチップ(SOC)でソフトウェアを使って行うことが可能です。このソフトウェア定義ラジオ(SDR)方式によって、専用のベースバンドプロセッサが不要になり、柔軟な実装が可能になります。単なるソフトウェアの変更によって、全世界のあらゆるラジオ規格に対応することができます。

リモートチューナの特長

  • 設計しやすさと省スペース化:複数のチューナをSoCに接続されたデシリアライザに置き換えることによって、ヘッドユニットの複雑さ、サイズ、および発熱を削減
  • ラジオ性能の強化:チューナをアンテナの近くに配置、アナログではなくデジタル信号が長いケーブルを伝播することによってノイズ耐性が向上
  • 設計の柔軟性とスケーラビリティ:単一のリモートチューナアーキテクチャを拡大縮小することによってラジオのさまざまな使用法に対応、ソフトウェアの変更のみで全世界のあらゆるラジオ規格に対応
  • コストの削減:ケーブル数の削減によって自動車の配線コストを削減、重量の軽減によって燃費も向上

リモートチューナソリューションチップセット

  • MAX2175:RF to Bits車載ラジオチューナ
  • MAX96711:14ビットGMSLシリアライザ
  • MAX96708:14ビットGMSLデシリアライザ
  • MAX15027:1A、低ドロップアウトリニアレギュレータ
  • MAX20002:36V、2A、同期整流バックコンバータ

さらに詳しく
デザインソリューション:Remote Tuner Architecture Reduces Wiring Weight and Cost While Improving Noise Immunity (配線の重量とコストを削減しノイズ耐性を向上させるリモートチューナアーキテクチャ)