ModelGaugeバッテリ残量ゲージ技術

ModelGaugeは、最も汎用的で高精度なマキシムのバッテリ残量ゲージICで使用されている独自技術です。ModelGauge残量ゲージは、高精度、低コスト、および低電力動作など、広範囲の設計要件に適合します。以下の内容をお読みになり、バッテリ残量ゲージの動作の仕組みと、ModelGauge技術が広範囲のアプリケーションにわたって最高の結果を提供する理由をご覧ください。

バッテリ残量ゲージの基礎


バッテリ残量ゲージは、バッテリ内に残っている電荷の推定を提供します。バッテリ残量ゲージは、バッテリ状態の表示に必要な情報を、バッテリ動作機器のユーザーインタフェースに供給します。低コスト機器上の5ラインLDCグラフで構成される簡素なバッテリ状態インジケータから、残り動作時間の推定や周期的なバッテリアラートも提供する高度な視覚的インジケータまで、さまざまなものがあります。

初期の残量ゲージは、クーロンカウント技術を使用して、機器によって使用される電荷の量を推定していました。これを、バッテリの総電荷から引くことによって、残り電荷の表示を提供します。クーロンカウント方式では電源経路の電流を測定する必要があるため、出力経路に検出抵抗が必要です。この検出抵抗は、機器の動作中に継続的に電力量を消費します。この手法は今日も使用されていますが、より高精度の結果を提供するために通常は独自のアルゴリズムに組み込まれます。

バッテリの残容量値を監視するもう1つの方法は、バッテリのオープン回路電圧を測定することです。ほとんどのバッテリ形式では、バッテリのオープン回路電圧はその残容量値に関係があります。簡単なイメージとしては、バッテリが完全に充電されているとき、そのオープン回路電圧は一般的に最大になります。バッテリ電荷の減少とともに、電圧が低下します。この低下は、通常はリニアではなく、温度に依存する可能性があります。オープン回路電圧を使用して高精度の残容量値を取得するには、バッテリの特性評価が必要です。バッテリ使用テストに基づくアルゴリズムを適用して、時間と温度の変化にわたって高精度の結果を得ることができます。

オープン回路電圧を使用してバッテリ残容量値を推定する利点の1つは、電源経路の電流検出抵抗が不要なため、消費電力が低減することです。

すべてのタイプのバッテリ残量ゲージは、高精度の結果を提供するために監視対象のバッテリに関する何らかの情報を必要とすることに注意してください。

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ModelGaugeアルゴリズムの概要


ModelGaugeバッテリ残量ゲージアルゴリズムは、以下の利点を提供する特許取得済みの方式です。

  • 最高の残容量値精度
  • 最長のバッテリ動作時間
  • 最小のソリューションサイズ
  • 堅牢な安全性とセキュリティ
  • 最短の市場投入までの時間

ModelGaugeは、複数のアルゴリズムを含んでいます。

  • ModelGauge
  • ModelGauge m3
  • ModelGauge m5

オリジナルのModelGaugeアルゴリズムは、電圧の測定値を使用してバッテリ残容量値を推定します。この電圧ベースのアルゴリズムは、多数の条件下で高精度を提供するとともに、低コスト、低消費電力、最小のソリューションサイズなどの複数の利点を提供します。

より多くのアプリケーションでより高い精度を提供するために、オリジナルのModelGaugeアルゴリズムに機能が強化されてきました。ModelGauge m3は、オリジナルの電圧ベースのアルゴリズムに、クーロンカウントを追加しています。

ModelGauge m5は、ModelGauge m3より精度が向上しており、フルまでの時間(充電時)、およびライフサイクルの終わりに向かってバッテリの劣化がいつ速まり始めるかを推定するCycle+経年予測などの追加機能を備えています。

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ModelGauge


オリジナルのModelGaugeアルゴリズムは、電流検出抵抗を必要とせずにバッテリ残容量値を高精度で推定するために開発されました。クーロンカウント式ゲージで必要とされる電流検出抵抗を削除することによって、消費電力およびソリューションサイズが削減されます。バッテリのオープン回路電圧(OCV)は、バッテリの残容量値(SOC)と高信頼性で関係しています。特許取得済みのModelGaugeアルゴリズムは、バッテリの特性評価およびリアルタイムシミュレーションを使用して、バッテリに負荷がかかっている場合でも、バッテリのオープン回路電圧(OCV)を推定します。図1をご覧ください。


図1. ModelGauge:OCVの推定値からSOCを決定

ModelGaugeアルゴリズムは、残容量値(SOC)の推定に基づいていることから時間経過にともなう容量ドリフトがないため、電流を測定する残量ゲージより高精度です。図2および3をご覧ください。


図2. 時間経過にともなうバッテリ容量(mAh)のドリフト


図3. 時間経過にともなうドリフトのない残容量値(SOC)

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ModelGauge m3/ModelGauge m5


ModelGauge m3/m5アルゴリズムは、オリジナルのModelGaugeオープン回路電圧(OCV)アルゴリズムに、クーロンカウントを取り入れることによって精度の向上を提供します。クーロンカウントのみの場合、OCVより優れた短期的精度を提供しますが、より長期間ではオフセットドリフトが混入するため大幅に精度が低下します。ModelGauge m3/m5アルゴリズムは、クーロンカウンタによって混入するオフセット誤差を、OCVアルゴリズムを使って周期的に除去します。


図4. OCVを使って1日20万回補正される残容量値

2つの方式の組み合わせによって、広範囲の条件および時間にわたって精度が向上しますが、それと引き換えに、消費電力、ソリューションサイズ、およびコストが増大します。図4および5をご覧ください。


図5. 時間経過にともなうModelGauge m3/m5の誤差とModelGaugeの誤差およびクーロンカウンタの誤差の比較

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ModelGauge m5


ModelGauge m5アルゴリズムはModelGauge m3アルゴリズムに似ていますが、より多くの条件でより高い精度を提供する強化が施されています。このアルゴリズムは、経年および使用によってバッテリの容量が減少し始める時期を予測する、Cycle+と呼ばれる経年予測アルゴリズムを含んでいます。また、エンプティ付近で発生する残容量値の誤差を除去する、エンプティ収束アルゴリズムを提供します。さらに、バッテリの経年に応じたバッテリ容量の学習を可能にする、複数の適応型メカニズムを備えています。

このアルゴリズムによって提供される残容量値(SOC)以外の追加の出力には、再充電でのフルまでの時間と、最初の起動からの時間があります。

このアルゴリズムは、バッテリの寿命全体にわたって13の重要なパラメータをロギングすることができます。これらのパラメータは、バッテリの寿命やバッテリの性能に関する問題が発生した場合に、障害分析に使用することができます。

さらに、m5は容易な設定インタフェースを提供します。すべての残量ゲージは、高精度の結果を提供するために監視対象のバッテリに関する情報を必要とします。ModelGaugeおよびModelGauge m3アルゴリズムは、出荷時ベースのバッテリ特性評価プロセスから得られるデータが必要です。しかし、ModelGauge m5はソフトウェアインタフェースを使用したフィールドでの設定が可能で、ユーザーが基本的なバッテリ(パック)情報を供給することができます。このソフトウェアインタフェースは、ユーザー入力の受け取り、m5アルゴリズムが必要とするレジスタ情報への変換、データの保存、およびm5チップへのデータのロードを行います。これによって、ModelGauge m5 EZ製品は出荷時の特性評価を必要とせず、お客様によるフィールドでの設定が可能です。この設定手順は、詳細なバッテリ特性評価なしで非常に高い精度を提供します。しかし、お客様が必要とする場合はm5製品でも特性評価サービスを利用可能です。

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まとめ


ModelGauge残量ゲージアルゴリズムは、広範なアプリケーションに業界最高精度のバッテリ残容量値推定を提供します。このModelGauge技術の入門記事で、お客様のアプリケーションに最適な製品を選ぶことができるようになります。「バッテリ残量ゲージ」のページで、選択作業を始めてください。

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