IO-Linkとその先へ!

2017年2月21日

著者:Jeff DeAngelis
 ビジネスマネージメント担当マネージングディレクター、マキシム・インテグレーテッド

 

 

生産の真の進化が近づいています。そこでは、さまざまな製品が生産ラインに入り、それぞれ固有のレシピを伝達すると、機器が特定の製品のニーズに適応して変化するため、専用の生産ラインを立ち上げて多様な製品に対応する必要がなくなります。この革命の中心にあるのはIO-Linkと呼ばれる素晴らしい新技術で、従来のセンサーをインテリジェントセンサーに変えることを可能にします。

センサーはあらゆる場所に存在します。実際、私たちの日常生活のどこにでもあるほど遍在化しています。朝起きてから夜寝るまで、さらには眠っている間さえ、センサーは私たちの世界のあらゆる部分に接触しています。考えてみてください。ボタンを押して自動車のドアを開けるとき、ダッシュボードのライトが点灯して表示を開始するとき、スマートフォンやタブレットの画面にタッチするとき、あるいは料理しようと思ったとき、私たちは常にセンサーとインタフェースしているのです。Fitbitやその他のウェアラブル製品によって、これらのデバイスは私たちの睡眠、心拍数、運動パターンなどの監視さえ行います。しかも、これはまだ始まりに過ぎないのです。

生産性の低下によって損失が出ていませんか?

生産環境では、製造されるすべての製品に対して、一連のセンサーが協調動作し、機械による物体までの距離の推定、物体の検出、物体の色と科学的性質の判定を手助けするとともに、物体または液体の温度と圧力を監視する必要があります。ここで、工場のフロアに技術者を派遣してセンサーを変更し、1つの製品の生産に必要な正しいパラメータに再較正するための時間とコストを考えてください。これは生産の流れに悪影響を及ぼし、生産性が低下します。もし生産ライン上の多種多様な製品をサポートするために必要となる、これと同レベルの保守を増加させると、製造を中止してセンサーを変更または再設定するために費やされる非生産的時間は、すべての生産ラインが抱える単一で最も高コストの費用になります。全世界規模では、この損失が年間8000億ドルになるという推定もあります。

では、従来のバイナリまたはアナログセンサーをインテリジェントセンサーに変えることができる魔法のような技術を想像してください。単にデータを収集するセンサーではなく、ライン上の他のセンサーの健全性と状態およびそれ自体が実施する必要がある生産操作に関するリアルタイムフィードバックに基づいて、工場のフロアから離れた場所にある遠隔施設から設定を変更する機能を提供するインテリジェントセンサーがあったらどうでしょう?

smart factory

IO-Link技術によって可能になるスマートセンサーは、生産効率の大幅な向上に貢献します。

IO-Linkは、この魔法のような技術です。プロトコルスタック形式のソフトウェアとIOデバイス記述(IODD)ファイルを使用し、設定可能なセンサーポートを実現する共通の物理インタフェースによって、センサーを相互交換可能にすることができます。IO-Linkポートは、あらゆるタイプのセンサーに変化することができる究極の汎用IOで、真のプラグアンドプレイ対応であるとともに、その場でパラメータを再設定する機能を提供します。

1つの例として、チョコレートバーの生産工場で、すべての製品に対して同一品質の味と固さを確保したい場合、異なる納入業者ごとの成分の変動に対応するために、レシピの調整が必要になる可能性があります。IO-Linkがその答えです。新しい命令一式に適合するようその場でプログラムし、すべての新しい成分が適切な配分で混合されることを確保することが可能です。これによってセンサーの再較正や変更が不要になり、最終的には生産ラインを稼働させ続けることによって全体的な生産コストの削減につながります。

産業用IoTを支えるIO-Link

IO-Linkは、ファクトリオートメーション、プロセスオートメーション、ビルオートメーション、および将来的にその他の産業でも中心的役割を果たすことになる強力な技術です。製造業の企業にとって年間数十億ドルの節約になるとともに、製品のさらなるカスタマイズが可能な新しい市場を開きます。ファクトリオートメーション、プロセスオートメーション、またはビルオートメーションに関わっているなら、IO-Link技術から目を離さないでください。IO-Linkは今後もこれらの触媒技術の1つであり続け、Industry 4.0と産業用IoTの真の力を解放し、生産に対する私たちの考え方を変えることになるでしょう。