自己認識型デジタルファクトリーの構築

2017年6月22日

著者:Jeff DeAngelis
ビジネスマネージメント担当マネージングディレクター、マキシム・インテグレーテッド


カリフォルニア州マウンテンビューにあるグーグルのキャンパスから半径10マイルをのんびりドライブしながらグーグルプレックスを探していると、アップル本社が見つかります。さらに、湿地帯をわたってヤッホー(ヤフー)と言いながらフェイスブックまで行き、シスコとインテルの両方にリンクトインでつながることができます。

シリコンバレーは、長年にわたってイノベーションの発祥地としての神秘性を備えてきました。それについて考えるとき、シリコンバレーがどれほど私たちの全生活に影響を与え、私たちのコミュニケーションと生活の方法を変化させてきたかを調べると実に驚くべきものがあります。

ウォーカーズワゴンホイールというバーのハッピーアワー紙ナプキンをキャンバスにして、「8人の反逆者」と呼ばれるフェアチャイルド創立メンバーが日々直面していた問題を解決することになると、誰が予想したでしょう?これらのナプキンが新製品のアイデアや事業計画の特許図面になって、他の数多くのシリコンバレー企業を生むことになると思った人がいるでしょうか?シリコンバレーの優れた一部のガレージから生まれる驚異が、私たちが知っている現在の世界を形作ったのです。このすべてのイノベーションの基盤になっているのは、ショックレーとノイスが作った簡素なシングルゲートシリコンデバイスと、ジョブズとウォズによる魔術です。

そのため、シリコンバレーの景色を見渡すとき、「ロイヤルロード(王の道)」として親しまれているエルカミノレアル沿いの郊外に点在する雑多なビルの中で「次のビッグウェーブ」がすでに作り出され孵化されていると考えるのは理にかなっています。もちろん、世界全体を見渡すと、このようなイノベーションのコミュニティはさまざまな場所に数多く点在しています。しかし、これほど多様な技術的才能が高密度で1つの地域に集結している例は希有です。すでに存在する創造物、および開発中のアイデアについて考えるとき、「次のビッグウェーブ」を引き起こす1つの固定要素が生活の質のさらなる向上に主眼を置くのは当然です。私は、これが常に技術または新しいサービスが私たちの日常生活に影響や衝撃を与える上で有効かどうかを判断するための適切な尺度になると考えています。

スマートセンサーが与える影響

非常に大量のデータが存在する社会への急速な変化の中で、マキシムの製品はより高い自律性と接続性を誇っています。これに関して、いくつかの注目すべき領域があります。スマートセンサーの急増は、ライフスタイルの管理および製造の世界における商品とサービスの質の向上に役立っています。日々収集される情報の量を考えると、私たちの行動に影響を与えたり振る舞いを変化させる意思決定を情報に基づいて行うために、このデータを確保し処理するという重大な必要性があります。この必要性によって新しいレベルの人工知能(AI)が生まれ、Bert Brautigam氏の記事「Living Machines: Design Paradigms for Self-Aware Machines」で解説されているように、機械により多くの自己認識を与えています。この話から、恐らく映画「2001年宇宙の旅」のHALや「アイロボット」などのさまざまな類型が思い浮かぶでしょう。自己認識型機械の力は、自己の制限や制約を理解して、一時的な調整を行って保守を受けることができるときまで動作を継続したり、セル内の他の機械と協力して性能の制限を補償することができるということです。それらの機能は生産性の向上とより高レベルのフェイルセーフ性能の到来を告げ、重要なシステムの継続的動作を確保します。

この性能ニーズを抽出して従来のシリコンと比較すると、性能の柔軟性を向上させるためにまったく新しいクラスの製品が必要であることが明らかになります。この新しいクラスのシリコン製品は、パラメータを自己調整する機能を備え、柔軟なI/Oソリューションを提供します。私の考えでは、オンザフライでの設定の選択が可能なシリコンソリューションを作ることが次のビッグウェーブです!マキシムは、この柔軟なI/O特性を実現するシリコンソリューションを開発することによって、デザインイノベーションを促進し続けています。その一例が、マキシムの最新のIO-LinkマスターソリューションのMAX14819と、その産業用IoT (IIoT)デモプラットフォームであるPocket IOです。IO-Link規格は、車載およびファクトリーオートメーション環境への採用と統合が急速に進んでいます。この状況の中で、新しいレベルの適応型生産が登場しており、それがさらに自己設定機能を備えたシリコンソリューションを必要としています。この技術的進歩が続くことで、近い将来、自己認識型デジタルファクトリーが現実のものとなるでしょう。

MAX14819 block
デュアルIO-LinkマスタートランシーバのMAX14819は最新のIO-Linkおよびバイナリ入力規格およびテスト仕様に完全準拠し、フレーマおよびL+電源コントローラを内蔵しています。