より高性能のRS-485トランシーバでモーション制御システムの精度を高める

2018年5月22日

Timothy Leung 筆者:Timothy Leung
インダストリアルコミュニケーション事業部門エグゼクティブビジネスマネージャ、マキシム・インテグレーテッド 


モーション制御システムはさらなる長距離化と高精度化を必要としているため、より高速なデータレート、より長いケーブルでの堅牢な通信の実現が重要な設計上の課題になります。RS-485規格はかなり高速のインタフェースであるため、モーション制御に使用されてきました。しかし、時代の趨勢はより長いケーブル上でのより高速なデータレートへと向かっています。たとえば、生産施設の精度と効率を高めるために、より高いデータレートによってより高精度の情報をより高速で伝送することができます。システムを上下するモーターエンコーダ用としてより長いケーブルが有効なため、長距離で通信を行う手段が必要です。

通信インタフェースの市場は、これらの要件に基づいて進化しています。より高速なデータレートへの対応方法として、イーサネットとLVDSに期待する人もいます。しかし、イーサネットは高コストであり、LVDSは産業アプリケーションが動作する過酷な環境条件での十分な堅牢性がまだ実証されていません。それに対して、マキシムはRS-485の限界を拡張し、より長いケーブル上でより高い性能を提供する方法を考案しました。

RS-485 /RS-422トランシーバのMAX22500E (ハーフデュプレックス)、MAX22501E (ハーフデュプレックス)、およびMAX22502E (フルデュプレックス)は、通信の到達範囲を最大100Mbpsで50mに拡張することによって、モーション制御および産業アプリケーション用に2倍高速なデータレートと最大50%延長されたケーブル長を提供します。これらの仕様は、長尺ケーブル上での高精度の、コスト効率に優れた、堅牢な通信用として業界最高速のデータレートです。これらのチップは設定可能なプリエンファシス機能を備え、ドライバ側からの信号を増幅して、より大きい信号を長距離にわたって伝送することを可能にします。結果として、MAX22500EおよびMAX22502Eは競合ソリューションと比較して2倍高速なデータレートを提供し、エンコーダ分解能の向上とレイテンシーの削減を実現します。プリエンファシス機能はケーブルを最大50%延長し、カテゴリー5Eおよびカテゴリー6と比較してケーブルコストを最大50%節約します。プリエンファシスを使用する利点の詳細については、アプリケーションノート「Preemphasis Improves RS-485 Communications」を参照してください。

これらのデバイスは、±15Vのコモンモード範囲、±15kVの静電気放電(ESD)保護(ヒューマンボディモデル)、および短絡保護されたドライバ出力などの保護機能を内蔵し、通信の堅牢性をさらに高めます。

これらのデバイスは、既存のケーブルおよびモーター制御インフラストラクチャ内に統合することができます。また、これらのデバイスは産業制御システム、バックプレーンバス、エンコーダインタフェース、フィールドバスネットワークなどのアプリケーションにも最適です。これらのICはTDFNパッケージ(3mm × 3mm)で提供され、全体的なソリューション実装面積を削減します。MAX22501EおよびMAX22500Eの評価キットが利用可能です。

オートモーティブ工場自動化された工場の産業制御システムは、より高性能のRS-485トランシーバの利点を活用することができるアプリケーションの1つです。