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発明の才を呼び起こす面白い発明品

2017年3月2日

Christine Young 著者:Christine Young
 ブロガー、マキシム・インテグレーテッド


電子回路の設計が複雑だということは間違いありません。それでも、一歩下がって幼稚園児でも理解可能な言葉で動作の仕組みをかみ砕いて説明するのは、よい気分転換になります。それが、今年のDesignConに来訪したインタラクティブな移動展示会のMuseum of Interesting Things (面白いもの博物館)の背景にある考えです。このミュージアムの目的は、創意に富む未来を作るために過去から学ぼうとする気持ちを人々に抱かせることです。

「私は全国を巡回して、人々にiPhoneが何もないところから突然現れたのではないことを伝えています」と、同ミュージアムの精力的な館長であり創設者のDenny Daniel氏は、発明の過程を辿りながら語りました。彼は、「もし100年前に生きていて、iPhoneの代わりをさせようと思ったら、これらをすべてポケットに入れる必要があったでしょう」と、サンタクララコンベンションセンター内に置かれた、宝物で一杯の机(図1)を指して言いました。

museum of interesting things図1:Museum of Interesting Thingsが今年のDesignConに持ち込んだ骨董品や発明品

確かに、展示品には素晴らしいものがありました。中でも、テレタイプ、鳩用落下傘、トーマス・エジソンの円筒型蓄音機(図2)、および暗箱カメラは、一見の(そして触れる)価値があります。簡単に説明すると、発明家は問題を解決します。これらの古風な小物は、通信と情報共有の必要性から、絵を描く助けとしての画像の捕捉と保存の必要性まで、すべて各時代の何らかの課題に対応しています。

phonograph and kalliope music box図2:蓄音機と、すぐその後ろにあるのがカリオペ社のオルゴール

「私たちは、発明を何か不思議なロケット科学のようなもの、コロンビア大学の博士だけが可能なものにしてしまいました」と、Daniel氏は言います。「物事を複雑化し始めると、再び不思議なものになっていきます。あまりに複雑化が進むと、次世代の発明家が生まれなくなります」。

蓄音機と、蜜蝋で作られた円筒型レコードを見てください。この初期のレコードプレーヤーを聞いた人々は、魔法のようだと思いました。「私もこれを試したとき、魔法のようだと思いました。素晴らしかったです。基本的には、バネを巻き上げて、バネが戻るときに歯車が回転するだけの仕組みです」とDaniel氏は説明します。

あるいは、1800年代後半にドイツで作られたカリオペ社のオルゴール(図2)はどうでしょう?「これは、ある非常に現代的なもののヒントになりました。この極めて現代的な装置の話をするのは心苦しいのですが、皆さんコンピュータって聞いたことありますか?」。確かに、カリオペ社の音盤には穴が開いていて、それを読み取って音楽を再生する仕組みが、初期のコンピュータのパンチカードによく似ています。

彼は、立体鏡(ステレオスコープ)を1800年代のYouTubeとGoogleに例えました。当時、本は高価で、多くの人は旅行をする余裕もありませんでした。そこで彼らは、たとえばブルックリン橋など、世界のさまざまな場所について教えてくれる画像と情報を含んだカードのパックを購入したのです。

Daniel氏は、400年前の画像プロジェクタである幻灯機(マジックランタン)まで持っていました(図3)。ガラススライドの上に絵が描かれ、ろうそくや灯油ランプが光源の役割を果たして、レンズを介してそれらの画像を投影しました。「人々はこれらを魔法のようだと感じ、人を死の世界から呼び戻すと考えました。これは当時のPowerPointプレゼンテーションだったわけです」と彼は言いました。

magic lantern図3:幻灯機

信号完全性の特性評価、PCB製造、電磁両立性などのテーマに関する技術的な話題やチュートリアルに溢れたコンファレンスの中で、この移動展示会Museum of Interesting Thingsは、笑い声と気軽さをサンタクララコンベンションセンターに運んでくれました。