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マイクロスピーカーを最大出力定格まで駆動する方法

2019年10月24日

Christine Young  筆者: Christine Young
 ブロガー、マキシム・インテグレーテッド  


マイクロスピーカーを破損せずに、より大音量のサウンドとより多くの低音を手に入れたいですか? Dynamic Speaker Management (DSM)技術は、その答えになるかもしれません。

スマートフォンでのスマートアンプの使用によって、小型形状のオーディオの基準が高まりました。さらに、スマートスピーカーの普及によって、ユーザーインタフェースの主流がタッチスクリーンからオーディオ(音声)へと変化しました。その結果、民生機器、医療用製品、および産業アプリケーションへのオーディオの内蔵に対する関心が高まっています。マイクロスピーカーは従来のスピーカーと同様の構成要素(ダイアフラム、ボイスコイル、マグネット)を備えていますが、より簡素な構造で、はるかに小型です。

マキシムのモバイルオーディオチームのビジネスマネージャであるGreg MowとオーディオアプリケーションエンジニアのMichael Tuasonは、ウェビナー「Unleash the True Potential of Your Micro Speakers, Quickly and Easily (マイクロスピーカーの真の可能性を迅速かつ容易に解き放つ)」の中で、DSMの違いについて説明しています。IEEE GlobalSpecのEngineering360サイトで簡単な登録を行った後、ウェビナーをオンデマンドで見ることができます。

Mowによると、DSM技術はマキシムのアンプに内蔵された電流および電圧検出を使用してスピーカーで何が起きているかを感知し、過剰な振動幅や熱の問題から保護します。「そのためには、スピーカーの特性評価を行ってシステムに合わせてカスタマイズする必要があります。これによって、はるかに大音量のサウンドとより多くの低音を得ることが可能になり、聴覚上の音量であるSPL (音圧レベル)が最大2.5倍になります」。

オーディオはより広範な小型機器に内蔵されているため、マイクロスピーカーから優れた音質を引き出すための技法がより重要視されています。オーディオはより広範な小型機器に内蔵されているため、マイクロスピーカーから優れた音質を引き出すための技法がより重要視されています。

DSM技術を採用したマキシムの最新のスマートアンプは、5.1Wブースト内蔵、デジタルD級チップのMAX98390です。MAX98390は、DSMアルゴリズムとともに固定機能DSP内に集積化された高性能電流および電圧(IV)検出アンプで構成されます。このデバイスは、より高い電力レベル(最大5.1W)で、通常ははるかに低い電力(最大約3W)定格の小型スピーカーを安全に駆動することができます。内蔵の温度保護によって、内蔵10VブーストはSPLを6~8dB増大させることが可能です。

Mowは次のように説明しています。「当社の複雑なDSMアルゴリズムを固定機能DSPに実装し、追加のプログラミングを不要にしました。必要なのはレジスタマップのみで、それは当社のDSM Sound Studioを使って完全に設計されます」。

さらに、DSM Sound Studio GUIによって、設計者は抽出、調整、評価、実行を行うことができます。Sound Studioは直観的に使えるように設計されており、ユーザーは迅速にDSMの違いを聞くことができます。標準的なスピーカーの特性評価プロセスでは、個別の特性評価を必要とする新しい筐体とともにスピーカーをマキシムに送付することになります。この方式の場合、数日から最大で2~3週間かかる可能性があります。DSM Sound Studioを使うと、特性評価のステップが約5分で完了します。Mowは「エンジニアがEVキットのみを使用して自分でこれを行うことを可能にしました」と述べています。

このスマートアンプは6.3mm2のパッケージで提供され、コストとスペースの節約も提供します。アルファフィルタは不要なため、システムコストが削減されます。約24mWの自己消費電力は最も近い競合製品のほぼ半分で、またこのデバイスは86%のピーク効率も提供し、その両特長がエンド機器のバッテリ寿命の延長に貢献します。知覚的電力低減(PPR)機能は、ハイパスフィルタを使用する場合と比べて消費電力を10~25%の範囲で向上させます(オーディオ設計者はしばしば共振周波数のハイパスフィルタを使用しますが、マキシムのソリューションは共振周波数での過剰な振動幅に対する保護が可能なため、スピーカーを規定の振動幅の限界まで安全に駆動することができます)。PPRはDSMを介して取得したスピーカーのSPL応答と人間の可聴スレッショルドを使用して、エンドユーザーには聞こえない信号を動的に減衰します。

ウェビナーの後半で、TuasonはDSM Sound Studioをデモしています。オンデマンドのセッションを視聴し、DSMの違いをお聞きください。

詳細については、以下の関連リソースをご覧ください。