指で健康な鼓動を確かめる

2018年10月16日

Neset Tamer Sudhir Mulpuru 筆者:マイクロ、セキュリティ、およびソフトウェア事業部門エグゼクティブビジネスマネージャNeset Tamer
およびインダストリアル&ヘルスケア事業部門エグゼクティブビジネスマネージャSudhir Mulpuru、マキシム・インテグレーテッド


指から心拍数および血中酸素飽和度(SpO2)を測定する機器の設計は難しい作業です。フォトプレスチモグラフィ(PPG)と呼ばれる原理を介して、光バイオセンサーはLED光を装着者の体組織の毛細血管に、体組織から伝搬または散乱する光を測定するのに十分な深さで照射することによって心拍数を測定します。この光の動きは、心収縮期(心臓が血液を排出するとき)と心弛緩期(心臓が血液を吸引するとき)の鼓動間での血液量の変化を反映します。

しかし、体組織は人によって大幅に異なります。また、光の経路上の光学的および生理学的ノイズなど、監視装置による対応が必要になる要素もあります。非常に高精度の光バイオセンサーと高精度のアルゴリズムが、ウェアラブルヘルスアプリケーションの設計の成功にとって重要な要因になります。

マキシムは、指ベースの心拍数およびSpO2を測定する設計の迅速なプロトタイプ作成に必要な全リソースを提供する新しいリファレンスデザインを作りました。MAXREFDES220#リファレンスデザインは、プラットフォームのセンサーによって収集された人体信号を意味のある心拍数およびSpO2データに変換する組込みのアルゴリズムを備えています。これらのアルゴリズムは量産民生製品にそのまま使用可能で、通常であればアルゴリズムの自社開発やサードパーティ製ソフトウェアの検証にかかる時間が節約されます。代わりに、このプラットフォームをベースとする医療グレードの民生機器などの独自のアプリケーションの作成に専念することができます。このリファレンスデザインの画像は、図1を参照してください。

図1. MAXREFDES220#

MAXREFDES220#には、以下のものが含まれています。

  • MAX30101:心拍数モニタおよびパルスオキシメーター。80dB以上のSN比、1mW以下の動作、および設定可能なサンプルレートとLED電流を5.6mm × 3.3mm × 1.55mmの14ピン光モジュールで提供します。
  • MAX32664バージョンA:超低電力生体センサーハブ。指からの心拍数および血中酸素飽和度を計算する完全なアルゴリズムのサポートを提供します。
  • MAX32630FTHR:ホストシステムをエミュレートして開発工程を容易化します。
  • 3軸加速度計:モーションアーチファクトを補償してより高精度を実現します。

アルゴリズムによるデータの処理後、PCのGUIを介して出力にアクセスすることができます。このリファレンスデザインの独自の構成要素の1つとして、そのまま使えるファームウェアがあります。ファームウェアおよびアルゴリズムは暗号化されており、MAX32664バージョンAにセキュアにロードすることができます。MAX32664バージョンAは、専用のI2Cインタフェースを介してPPGと加速度計の出力を透過的に収集および処理し、生データと処理済みデータの両方を提供します。このデバイスは1.6mm × 1.6mmの16ピンWLPパッケージに実装されているため、非常に小型の設計に内蔵することが可能です。ブロック図については、図2を参照してください。

図2. MAXREFDES220のブロック図図2. MAXREFDES220のブロック図

MAXREFDES220#で設計のプロトタイプを作成することで、開発サイクルを最大6か月短縮することが可能です。競争を大きくリードしたければ、ポータブルヘルスケアアプリケーション用にMAXREFDES220#をご検討ください。