セキュアウェアラブルヘルス設計の迅速な市場投入

2017年3月28日

Kris Ardis 著者:Kris Ardis
マイクロおよびセキュリティ事業部門エグゼクティブディレクター、マキシム・インテグレーテッド


2車線の道路を走行中に、突然、対向車が目の前に飛び出してきて、フロントバンパーぎりぎりで止まったとします。心拍数が急上昇して、あなたがどれだけ驚いたかを示しますが、皮膚の電気的特性もそれと同様に反応します。ガルバニック皮膚反応(GSR)は、皮膚電気活動(EDA)とも呼ばれ、感情に対する刺激の尺度になります。汗をかくと、汗腺が電気を伝導します。そのため、感情への刺激が強いほど、皮膚のコンダクタンスが高くなります。

「感情に訴えかける画像、ビデオ、出来事、その他の種類の刺激に晒されたとき、私たちの皮膚は感情に関する大量の情報を提供します… 緊張、不安、恐怖、興奮、熱中、当惑、驚きなど、何であれ感情が刺激されるたびに、皮膚の電気伝導性がわずかに変化します」と、iMotions はブログ記事「Galvanic Skin Response (GSR): The Definitive Pocket Guide」の中で説明しています。

GSRの測定は、医療関連のアプリケーションだけでなく、製品開発、ブランド調査、マーケティングなど、より商業的な用途にとっても重要な要素になり得ます。ヘルスケアの観点からは、GSRの読み値を、他のヘルスパラメータ(心拍数など)を収集するセンサーからの出力と統合することで、より完全に感情の状態を表現する情報が提供されます。生体測定調査技術を提供しているiMotionsによると、GSRデータとの組み合わせに最適な生体認証センサーには、以下のようなものがあります。

  • アイトラッキング
  • 表情分析
  • 脳波計(EEG)
  • 筋電計(EMG)
  • 心電計(ECG)

迅速なプロトタイプ作成による市場投入までの時間の短縮

Tracticaによると、ヘルスケアウェアラブル機器の出荷数は2021年には年間9,800万ユニットに達することが予想されます。この市場調査会社は、「ウェアラブル機器は、慢性疾患の治療、リモート患者モニタリング、高齢者介護、ウェルネスプログラムなど、広範なヘルスケア関連アプリケーションに採用され始めています」と説明しています。ウェアラブル医療機器の使用例は拡大しているものの、市場は依然として厳しい競争が続いており、製品の迅速な投入は優位性を提供します。

設計コンセプトを短時間でプロトタイプ作成する能力は、最終的には市場投入までの時間の短縮に寄与します。GSRを設計する場合(この点に関してはどのウェアラブル医療機器でも同じですが)、セキュリティも必須の検討事項です。マキシムは、設計サイクル、設計セキュリティ、および消費電力に関する課題への対応に役立つ開発プラットフォームを提供しています。MAX32600MBEDは、MAX32600 ARM® Cortex®-M3ウェルネス測定マイクロコントローラを評価するためのプラットフォームを提供します。このボードは、高精度アナログフロントエンド(AFE)接続、Arduino対応コネクタを介したI/Oアクセス、および100mil x 100milのヘッダ、USBインタフェース、その他の汎用I/Oデバイスを介したその他のI/Oアクセスを内蔵しています。内蔵のARM mbedハードウェア開発キット(HDK)インタフェースによって、ツールチェーンへの迅速な接続が可能です。このボードのAFEは、わずかなディスクリートのポジショナとファスナーのみでGSRを測定することができます。また、システム全体の消費電力が低いため、バッテリ寿命が延長されます。そのため、このボードを使用すると、ウェアラブルおよびヘルスモニタリングアプリケーションにとっての高集積の利点を短時間で確認することができます。

MAX32600MBED ARM mbed開発プラットフォーム

MAX32600MBED ARM mbed開発プラットフォーム

エンベデッド機器や医療機器をターゲットとするセキュリティ脅威の継続的な増大に対抗するため、マキシムは「信頼保護ユニット」と呼ばれる高度セキュリティツールボックスを内蔵し、お客様の機器をエンドポイントの1つとしてエンドツーエンドのセキュリティを実現するMAX32600のバリエーションを提供しています。

GSRの測定に加えて、MAX32600は血糖値計、パルス酸素濃度計、およびその他のウェアラブル医療機器にも使用することができます。昨秋、イェール大学のYHackハッカソンで、ある工学系学生グループがMAX32600MBEDとMAXREFDES99# LEDアレイシールドを使って、盲目の人が周囲の標識を読む手助けをするシステムのプロトタイプを作成しました。携帯電話でキャプチャされた画像がGoogleのCloud Vision APIに送られ、画像からテキストが抽出された後、点字に変換されるというものです。

あなたはMAX32600MBEDで何を作りますか?