mgineer Blog
先頭に戻る

ヒアラブルを設計していますか?バッテリ寿命を大幅に延ばす小型PMICがあります。

2017年8月8日

著者:Christine Young
ブロガー、マキシム・インテグレーテッド


ヒアラブルは民生機器の次の最大注目製品と呼ばれ、音声制御、ノイズキャンセリング、音声増幅、さらにはリアルタイムの言語翻訳などのアプリケーションを通してヒアリングと理解を強化します。将来的には、このインイヤーマイクロコンピュータは補聴器やその他のリスニング機器よりはるかに広範な機能を含むことになります。すでに、心拍数モニタリングやその他の生体情報の測定、アクティビティトラッキング、さらには個人の識別などの機能を備えたヒアラブルの開発が進んでいます。

恐らくヒアラブルアプリケーションの設計に関する最大の課題は、その小型形状から生じます。イヤホンを例に取ると、親指より小さいにもかかわらず、豊かなサウンドと長いバッテリ寿命の実現が求められます。その他にも、以下のような設計要件があります。

  • 効率的パワーマネージメント
  • メモリの大容量化
  • 処理の高速化
  • 精度の向上
  • 高レベルの集積
  • 低い部品表(BOM)コスト

言うまでもなく、ヒアラブル設計の電力とバッテリのマネージメントは難題です。ヒアラブルは小型バッテリのみに対応可能なため、非常に高精度の残量ゲージによってバッテリ寿命を推定および最大化して、突然のシャットダウンや早すぎるシャットダウンを防ぐ必要があります。バッテリマネージメント用に、マキシムは非常に高精度のModelGaugeバッテリ残量ゲージICを提供しています。これらのICは電流検出抵抗やその他の外付け部品が不要なため、コストとスペースが節約されます。

パワーマネージメントに関しては、回路を小型、高効率、および低自己消費電流にする必要があります。理想的には、それらの回路は複数のバッテリタイプに対応し、異なる回路ブロックに必要な各種のレールを提供すべきです。超小型形状を考えると、ヒアラブルに最適なパワーマネージメントIC (PMIC)は、安定化や充電など複数の機能を内蔵すべきです。各種のバッテリタイプを、それぞれの全範囲(完全充電からエンプティ付近まで)にわたってサポートする場合は、広い入力電圧範囲が不可欠です。また、個々の電源レールを特定のシステムニーズに応じて調整することによってソリューションの効率が向上するため、PMICが個別のレギュレータを備えているという事実も重要です。

イヤホン小型サイズのため、イヤホンには低電力、高効率、および小型のPMICが必要です。

スペースに制約のある設計用の新しいPMIC

マキシムは、ヒアラブル、ウェアラブル、およびその他のスペースに制約のあるモノのインターネット(IoT)アプリケーション(特にリチウムイオンバッテリによって給電されるもの)の課題に対応する2つの新しい超低電力PMICを発表しました。MAX77650およびMAX77651 PMICは、レギュレータ、チャージャ、およびLEDインジケータ用の電流レギュレータを19.2mm2のスペース(既存部品の組み合わせの半分以下のサイズ)に内蔵しています。これと対照的に、リチウムイオンバッテリを使用する製品用のほとんどのPMICは追加のディスクリート部品を必要とします。マキシムのモバイルソリューション事業部門のエグゼクティブビジネスマネージャであるScott Kimによると、これらのPMICを真に独自のものとしているのは、単一インダクタマルチ出力(SIMO)バックブーストレギュレータです。SIMOレギュレータは単一のインダクタ、150mAロードロップアウト(LDO)レギュレータ、および3つの電流シンクドライバから3つの個別に設定可能な電源レールを提供し、全体的な部品数を削減するとともに利用可能な基板スペースを最大化します。これらのICは以下のような重要な長所を提供します。

  • 最小のスタンバイ電力:0.3µA (動作電流は5.6µA)
  • 高効率:3出力SIMOチャネルおよびLDOによってリチウムイオンのバッテリ寿命を延長
  • 最小のソリューションサイズ:マルチチャネルSIMOレギュレータによって部品数を削減

この構成のレギュレータは非常に高精度の電源安定化を実現し、高効率によってリチウムイオンバッテリ寿命を延長するとともに、電力の無駄になる発熱を低減します。柔軟性と使いやすさを向上させるために、各出力は自動的にバック、ブースト、またはバックブースト動作モードになります。また、以下の面はすべて設定可能です。

  • VOUT:0.8V~5.25V
  • ピークインダクタ電流
  • 設定可能な起動/パワーダウンシーケンス

また、MAX77650MAX77651は小型バッテリを使用した設計で安全な充電を提供する低電力リニアチャージャも備えています。チャージャには以下のような特長があります。

  • 設定可能な急速充電電流:7.5mA~300mA
  • 高精度の完了電流:最小0.75mA
  • 設定可能なバッテリ安定化電圧:3.6V~4.6V

両方のPMICの評価キットが利用可能で、次のヒアラブル設計用に試すことができます。