アプリケーションノート3687

定量的分析はオーディオアンプのクリック/ポップに対して客観的な測定値を与える


要約:クリック/ポップは、音声再生器をドライブするアンプがイネーブルあるいはディセーブルになる時に、ヘッドホンまたはスピーカーで再生される歓迎されないオーディオ帯域の過渡現象信号を指します。つい最近まで業界では、この好ましくない効果の特性表示は長い間の検討課題でした。「小さなポップノイズ」や「クリック/ポップなしの動作」のような文句は、その主観がクリック/ポップ性能を定量的に表現するのが一般的だったことを指しています。オーディオアンプの性能の評価から主観を取り除くために、マキシムは、クリック/ポップ現象を説明する客観的なパラメータ値を決めています。このパラメータ値KCPと、このパラメータを得るために必要な試験方法を、このアプリケーションノートで説明します。

イントロダクション

ポータブルオーディオ製品における製品の差別化は重要な課題です。何が基準で、製品Aの方がある特定のライバル製品Bよりも性能が良くて喜ばれるということになるのでしょうか。性能の観点からは、通常のオーディオにおいて周波数応答の平坦さやTHD+Nのようなパラメータ値は、より良い製品であることを示す際には、競合する製品間ではあまりにも似通ってしまっています。ユーザインタフェースは、はっきりとした差別化項目の1つですが、これも同様に主観的評価を伴います。それでも、製品を他の製品と差別化する客観的なオーディオ性能の1つのパラメータがあります。

重要なオーディオ性能の1つの差別化項目は、「クリック」と「ポップ」の発生(これ以降「クリック/ポップ」と引用)、あるいはオーディオ機器をオンしたりオフしたりした時にヘッドフォン(またはスピーカ)から聞こえる変な過渡現象ノイズです。時間経過と製品の熟知度が性能の期待度を引き上げますので、過渡現象のないオーディオの性能は重要な差別化項目になり、ポータブルオーディオ製品に対する決定的なセールスポイントになって来ています。つい最近までは、この好ましくないクリック/ポップ効果の業界での特性表示は、長い間検討課題でした。「小さなポップノイズ」や「クリック/ポップなしの動作」のような文句は、その主観がクリック/ポップ性能を定量的に表現するために用いられたことを指しています。しかしながら、顧客の期待度は変わってきています。設計者は、クリック/ポップ現象について説明する客観的なパラメータ値を今必要とし、また求めています。

この解説書は、部品メーカーと設計者の双方がこのクリック/ポップのパラメータを定量化し、また、異なった部品間で得られるように、有意義で再現性がある比較を可能にする方法について説明しています。

クリック/ポップの特性化

クリック/ポップは、音声再生器をドライブするアンプがイネーブルもしくはディセーブルになる時に、ヘッドホンまたはスピーカーによって再生される不必要なオーディオ帯域の過渡現象信号を指します。電池の寿命を延ばすために電力節約が重要なポータブルオーディオのアプリケーションでは、機能ブロックを不必要な時に、しばしば、ディセーブルします。その機能の設計要求は、クリック/ポップの可能性を助長します。理想的な部品は、そのデバイスがイネーブルあるいはディセーブルになる時に聞こえるような出力を出すことはありません。しかしながら実際上は、全てのオーディオアンプはクリック/ポップをある程度持っています。使用される音声再生器(スピーカーまたはヘッドホン)の感度、その耳からの距離、アンプがこの瞬時変化をどれくらい忠実に扱うか、および、聞く者がどれだけ敏感であるかによっては、クリック/ポップ効果が聞き取れないこともあります。聞こえる限界を定めることは、多くのファクターを包含すると同時に、設計者は、定量化された製品の比較のために、アンプの出力(あらゆる音響伝達関数から独立した)を特性化することができます。

アンプで過渡現象信号を引き起こす可能性がある事象は、概ね、表1に示されている動作にグループ分けすることができます。

表1. アンプにおける過渡現象ノイズ事象
1. 電源の投入(パワーが供給される) カテゴリ A
2. 電源の遮断(パワーが遮断される)
3. シャットダウンから開放(パワーはすでに供給されている) カテゴリ B
4. 強制的にシャットダウンに移行(電源供給は継続)

KCP測定を理論的に説明するために、マキシムは、オーディオ試験を2つのカテゴリに分類します。上の表1のように、項目1 (電源の投入)と項目2 (電源の遮断)は、カテゴリAに選定されています。通常、オーディオ設計者は、正常な動作について、シャットダウン(SHDN)機能付のすべてのマキシム製品は、電源が投入された時に、シャトダウン端子(あるいはレジスタのビット)によって過渡現象が制御されるモードを持っていると考えます。カテゴリAは、通常の使用方法とは異なり、ソフトウェア制御でシャットダウンが出来ない製品を測定する場合のみに関係しています。項目3と4 (カテゴリBの測定)は、より一般的な使用状況で起きる事象を表しています。

図1及び2は、2台の異なったヘッドホンアンプがシャットダウンを解除された時に発生する、過渡現象の事象を(時間領域で)示しています。最初のAC結合されたヘッドホンアンプと2番目のDC結合されたヘッドホンアンプの過渡現象の振幅を比較してください。AC結合されたヘッドホンアンプ(図1)は、シャットダウンを解除された時に大きな過渡現象を生じています。この過渡現象は、その比較的遅いターンオンのシーケンスに起因しており、主として低周波音を発生します。(時間軸のスケールが100ms/divであることに注意してください。)

図1. データは、シャットダウンを解除された忠実に動作するAC結合のヘッドホンアンプに関連する過渡現象の事象を示しています。振幅が大きいので、この過渡現象は耳がそれほど敏感でなくても主として低周波音を発生してしまいます。
図1. データは、シャットダウンを解除された忠実に動作するAC結合のヘッドホンアンプに関連する過渡現象の事象を示しています。振幅が大きいので、この過渡現象は耳がそれほど敏感でなくても主として低周波音を発生してしまいます。

2番目のDC結合されたヘッドホンアンプの過渡現象(図2)は、Aウエイトされたフィルタリングよりも強いオシロスコープのノイズフロアに隠れてしまっています。このタイプのアンプについては、大部分の聞こえる事象は、シャットダウンから完全動作までのDC電圧のオフセットのシフトが原因となっています。このオフセットは数ミリボルトなので、フィルタされていないオシロスコープの軌跡では、クリックあるいはポップの大きさを正確に決めることが出来ません。Aウエイトされたフィルタリングを適用すると、DC結合されたヘッドホンアンプのオフセットによって引き起こされたクリック/ポップが、ノイズフロアから抜き取られ、より客観的な測定が記録されます。(フィルタ後の信号のV/divスケールが画面に記入されていないため振幅を測ることができないことに注意してください。)

図2. データは、シャットダウンを解除された低オフセットでDC結合のヘッドホンアンプの過渡現象を示しています。この振幅は、図1と比較するとはるかに小さく(従って主観的により静か)、このアンプは150μs後に完全にイネーブルされます。
図2. データは、シャットダウンを解除された低オフセットでDC結合のヘッドホンアンプの過渡現象を示しています。この振幅は、図1と比較するとはるかに小さく(従って主観的により静か)、このアンプは150μs後に完全にイネーブルされます。

この問題を分析する際に考えなければならない2つの主な項目があります。一つ目は、その過渡現象がどのようにして客観的に測定ができるかということです。二つ目は、もしあれば、どのような合格/不合格基準がその測定結果に適用できるのかということです。

クリック/ポップの測定方法

クリック/ポップ性能(図3)を測定するマキシムの方法では、Audio Precision社のSystem OneもしくはSystem Two (推奨)のオーディオアナライザを使用します。このテスト方法は、他のメーカー1の同等の試験装置で同じように実行することができます。提案されたパラメータ値KCPは、オーディオアンプのクリック/ポップ性能の客観的な尺度になります。

図3. ヘッドホンアンプにおけるクリック/ポップ測定用の試験構成。左右の入力端子はグランドにAC結合されていることに注意してください。出力は標準的なヘッドホンのインピーダンスで負荷され、シャットダウン端子は方形波発生器によってオン/オフされます。
図3. ヘッドホンアンプにおけるクリック/ポップ測定用の試験構成。左右の入力端子はグランドにAC結合されていることに注意してください。出力は標準的なヘッドホンのインピーダンスで負荷され、シャットダウン端子は方形波発生器によってオン/オフされます。

この方法を始めるには、被試験素子(DUT)の出力を予測される負荷インピーダンスあるいはそのインピーダンスの模擬(ダミーの)バージョンに接続してください。所要のSHDN信号と電源がDUTに供給されているようにし、全てのDUT入力をACグランドに接続します。入力信号は必要なく、入力の刺激は、DUTを動作モードとシャットダウンモードの間で状態移行を繰り返すことで行われます。DUT出力をオーディオアナライザのアナログアナライザ部に接続します。

次に、アナライザのAウエイトフィルタリング選択(推奨)、または非ウエイトの22Hz~22kHzのフィルタを選択し、そして、測定帯域幅を可聴周波数範囲に制限してください。高速でハイレベルの過渡現象のオシロスコープの表示は、どのくらいのエネルギーがオーディ帯域において現れるかを意味しないことを忘れないでください。スピーカーまたはヘッドホンは過渡変化に従おうとしますが、人間の耳は周波数を選択する特性を持っています。したがって、これらの周波数を人間の耳がより敏感となるように強調しますので、分析にはAウエイトのフィルタリングの追加(図4)が必須条件となります。オーディオアナライザによってはAウエイトを適用できないものがあり、その場合には、人間の耳が反応する帯域幅の周波数に制限する必要があります。オーディオ試験装置における一般的な帯域幅制限は22Hz~22kHzで、ほとんどの場合、帯域幅制限フィルタが20kHz (通常、人間の耳の上限として引用)まで平坦な応答を持つようにしています。

図4. Aウエイトフィルタの周波数特性。周波数特性が耳の感度に似通っていますので、このパラメータはノイズ測定用にしばしば使用されます。フィルタの伝達関数は帯域幅1kHz、ユニティゲイン(0dB)であり、また周波数の高い方の端を減衰することに注意してください。
図4. Aウエイトフィルタの周波数特性。周波数特性が耳の感度に似通っていますので、このパラメータはノイズ測定用にしばしば使用されます。フィルタの伝達関数は帯域幅1kHz、ユニティゲイン(0dB)であり、また周波数の高い方の端を減衰することに注意してください。

計測ユニットをピーク値計測に設定し(通常のRMS設定にしないで)、そしてユニットのサンプリングを1秒当たり32回のサンプルに設定します。RMS検出は、我々が得ようとしているような過渡現象には無意味です。System Twoのアナライザは、より高速のサンプリングレートを選ぶことができますが、毎秒32サンプルのレートは、System Oneのオーディオアナライザと同等の測定が出来るオプションを選ぶことができます。(毎秒32サンプルは、System Oneのモデルでは最も速いデータ取得の設定です。)オーディオアナライザの自動レンジ回路をディセーブルにし、予測されるピーク信号の振幅を正確に追跡するようなレンジを手動で選択します。System OneとSystem Twoのアナライザのレンジは、4X (12.04dB)ステップで1Xから1024X (0~60.21dB)まであります。オーディオアンプのクリック/ポップ測定用の1X/Yレンジは、最も高精度で測定するために推奨するレンジです。

繰り返し測定が出来るようにするために、低周波の方形波によってSHDN端子を駆動してください。SHDNが切り替えられる周波数は、オーディオ帯域幅の下側である必要があり、全てのオン/オフのオーディオ動作が確実に得られるようにするために、その期間は十分に長くなければなりません(ある製品は長いターンオン遅延を持っています)。マキシムでは、通常、レートを0.5Hzに選んでいます。

動作モードとシャットダウンモード間で遷移させる時には、アナライザのバーグラフオプションは、DUTの過渡現象の様子を容易に監視できるようにします。ピーク電圧は簡単に計測され、バーグラフは測定間で高速でリセットされます。ピーク電圧は、dBV (1Vに対するdB)で記録されます。このパラメータ値をKCPと言います。

試験装置の重要性

上述の試験は同様のヘッドホンアンプ製品との比較が可能で、再現性があり、客観的な結果です。試験装置が全入力範囲で必ずリニア状態で反応するように、試験者は注意してください。例えば、1mVのインパルス応答によってテストされた時の最大読み値は、同じパルス幅の100mVのインパルスの読み値より40dB低くなります。(試験装置の較正に関しては「付録」を参照してください。)

もちろん、何らかの外部フィルタリングを持つオシロスコープは、この客観的なクリック/ポップ測定に使用することができます。しかしながら、経験上、高級ヘッドホンアンプのクリック/ポップの標準的なレベルは、ほとんどのスコープ上で正確に評価するのが少々困難なミリボルトレンジです。ハイパワーアンプのようなもっと高い電圧のデバイスをテストするには、普通のオシロスコープを使用することができます。

平均値用の反復試験

部品間のバラツキ変動は、僅かに異なる結果をもたらす可能性があります。従って、誤って性能が悪い部品と判断する前に、差異を測定するために1個以上の部品を試験してください。高性能設計されたDC結合のヘッドホンアンプでは、ほとんどのクリック/ポップは、入力オフセット電圧に比例し、オフセットを微調整しない限り(あるいは完全に無くさない限り)、異なった部品間で変化してしまいます。ある部品の特性を詳細に示す時に必ず一貫した結果を得られるようにするためには、複数回の動作の各モードでの瞬時変化を試験してください。そして、平均値を計算します。その部品が生産に使用される場合には、十分な数の部品をテストすることをお勧めします。ステレオまたはマルチチャネルデバイスの全てのチャネルを試験してください。

絶対電圧レベルの確立

クリック/ポップに対する絶対電圧レベルは、アンプのアプリケーションに応じて指定される必要があります。例えば、シャットダウンに移行している時、ある部品が-50dBVの過渡現象を生じさせる特性を持っていると仮定してみます。もしDUTが50W/8Ωのパワーアンプであるとしますと、フルスケールは+29dBVのピークになります。従って、このアンプが供給し得る最大のピーク電圧に対する感覚的なクリック音の比率は、ピーク信号と比べると次のようになります。

-(+29 - (-50)) = -79dB

しかしながら、DUTが20mW/16Ωのヘッドホンアンプであれば、フルスケールは-1.9dBVのピーク近辺になり、ピーク電圧と比較して-48.1dBのあまり目立たない比率を生じます。

性能レベルの設定

既にクリック/ポップの様子に対する客観的なパラメータ値を得る方法を説明しましたが、どれくらい良ければ十分良いと言えるのかという疑問が残ります。

次の事柄を考えてください。上記に概説された方法を使って2台のヘッドホンアンプを試験した後で、試験者が、最初のアンプに対して-59dBV、そして2台目のアンプに対し-61dBVのカテゴリBのクリック/ポップ抑制の再現性があるKCPの結果を持っているとします。2台目の部品は、最初の部品より本当に大いに静かであると言えるでしょうか。或いは、双方のセットの結果は受け入れられるのでしょうか。この測定は客観的ですが、「満足度」の解釈は主観的な状態のままです。

クリック/ポップ抑制の受け入れられる、もしくは判別できるというレベルは、次のようないくつかの変数、すなわち予測されるヘッドホン/スピーカーの効率、変換器の聞き手からの標準的な距離、SHDNが繰り返されるレート、及び聞いている時に仮定したバックグラウンドノイズのレベルなどに依存します。

多くの変数が、どのようなアプリケーションにおいても、受け入れられるクリック/ポップ性能のレベルを設計者が決定するのに影響を与えますが、我々は信用できる性能の評価基準を指定することができます。マキシムのヘッドホンアンプにおけるカテゴリBのクリック/ポップ試験の結果に注目してください(表2)。32Ωの抵抗性負荷が全ての動作試験に使われており、そして各KCP値は、各部品に対する4個の異なるサンプルの平均を表しています。

表2. ヘッドホンアンプのKCP値(Aウエイト、32/sec、ピーク電圧、32Ωの負荷)
Part Number KCP Comments
Into SHDN (dBV) Out of SHDN (dBV)
MAX9750C Headphone Amp -55.8 -47.9 +3dB gain setting
MAX9760 Headphone Amp -57.4 -56.2 Unity gain, 15kΩ resistors, 220µF output capacitors
MAX4410 -69.9 -77.8 Unity gain, 10kΩ resistors
MAX4299 -59.1 -49.4 Category A (no SHDN)

上記のデータは、KCP性能に対するマキシムの水準値です。アンプの性能評価の際に主観的要素を減少させ、かつ極力排除するために、マキシムは、他の半導体サプライヤがこの方法論及び定義されたKCPパラメータを採用するように奨励します。このテストで包括される話題に関するもっと多くの情報については、下記のリンクをご覧ください。

  1. マキシムのオーディオ製品情報
  2. マキシムのAudio Discussion Group
  3. オーディオテスト及び測定における標準化のためのAudio Precision Worldwide Network

同様の記事は、EDNの2005年3月号に掲載されています。

1 同等のメーカーは、Rhode & Schwartz (Audio Analyzer)及び、Prism Sound (dScope)を含んでいます。

付録. 同等の試験装置の較正

このアプリケーションノートで提示されたクリック/ポップ性能に対する客観的なパラメータ値を得る方法では、Audio Precision社のSystem OneもしくはSystem Twoのオーディオアナライザを使用します。System OneもしくはSystem Twoのオーディオアナライザが無い場合には、試験者はどうすればよいのでしょうか。

KCPの性能測定は、他のメーカーの同等の試験装置を使うことによって行うことが可能です。オーディオアナライザとDUT用の一般的な試験構成を図Aに示します。

図A. 他のメーカーの同等の試験装置を使うクリック/ポップ測定用の試験構成
図A. 他のメーカーの同等の試験装置を使うクリック/ポップ測定用の試験構成

正確な測定が記録され、測定結果の直接的な比較をする前に、この試験構成を較正する必要があります。更に、測定者は、同等のアナライザによって示されたエネルギー量が、実際に入力振幅を変化させた時にリニアであることを確認する必要があります。その後においてのみ、測定者は、特にオーディオ帯域より上の大きなエネルギーを持った早い立上がりの過渡現象に反応している時には、クリック/ポップのエネルギーが正確に測定出来ていることを確信することができます。簡単な較正には、ファンクションジェネレータや同等のアナライザが必要です(実例は図Bを参照してください)。較正は次の方法で行います。

  1. 既知の振幅で0.5Hzの方形波信号を同等のオーディオアナライザの入力へ直接入れます。
  2. 同等のオーディオアナライザをAウエイトでピーク電圧検出に設定します。
  3. 様々な入力信号振幅のピーク電圧の読み値を記録します。
図B. 同等のオーディオアナライザの較正用の試験構成。較正は、同等のアナライザによって示されたエネルギーの量が、入力振幅の変化に対してリニアであることを確実にするために行う必要があります。
図B. 同等のオーディオアナライザの較正用の試験構成。較正は、同等のアナライザによって示されたエネルギーの量が、入力振幅の変化に対してリニアであることを確実にするために行う必要があります。

下の表Aは、Aウエイトと32サンプル/秒でのピーク電圧で検出するように設定されたAudio Precision社のSystem Twoオーディオアナライザの較正結果を示しています。1X/Yの自動レンジ設定は、1mVP-Pから40mVP-Pまでの入力信号レンジに対して安定した6dBのウエイト係数を与えています。この6dBのウエイト係数は、Audio Precision社のアナライザのリミットおよびAウエイトされた伝達関数に起因しています。40mVP-Pを超える入力信号では、この特定の構成では、較正結果は非直線になります。このレンジは、ほとんどのアンプには十分です。

表A. Audio Precision社のSystem Twoの較正結果
VIN (mVP-P) VTHEORETICAL (dBV) VREADING (dBV) A-Weighted Calibration
1 -60.000 -66.295 6.295
5 -46.021 -52.391 6.370
10 -40.000 -46.186 6.186
20 -33.979 -39.883 5.904
40 -27.958 -34.120 6.162
60 -24.437 -32.140 7.703
80 -21.938 -30.791 8.853
100 -20.000 -28.747 8.747

この較正の演習は、正確なクリック/ポップ性能測定を保証するための同等のアナライザに適用することができます。その上、いったん較正値が確認され、そして適切な入力信号のレンジが決定されると、測定者は、同等のオーディオアナライザによって特性測定された2台のアンプのクリック/ポップ性能を正確に比較することができます。



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